【やがて来るタイムリミット】 006

病室にタマはいた。いつもの笑顔で「来てくれてありがとう」と言ってくれた。
3日間会いに来なかった僕を責める言葉は一切なかった。
逆にそれが辛くもあったけど、タマはもっと辛い思いをしているのだ。

今日は起き上がれないらしい。ベットに横たわったままで笑みを向けてくれるのだ。
きっと身体は悲鳴をあげているのに、僕のために微笑んでくれているのだ。

その日の夜、僕は決心した。
僕の正体を告白する。
タマが大好きだったカピバラのゴロゴロとして最期の日までタマのそばにいる。