【タマの告白】 002

その後悔の想いが強かったんだろうね。
死んでも猫の頃の記憶が残った。
五郎さんとの生活を忘れることはなかった。
その記憶を残したまま何度かの転生を繰り返した。

犬になったこともある、再び猫に生まれたこともある。
カエルやミミズになったこともあったわ。
でもその間も、五郎さんへの想いだけはずっと持ち続けていた。

そして、人間に生まれ変わった。
あの動物園でゴロゴロをみつけた時、それが五郎さんだってことはすぐにわかったわ。
理由は自分でもよくわからないんだけどね。